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新すみれ通信 LETTER

すみれ通信2022年5月号

マスクの下、お口がぽかんとしていませんか?

終わりの見えないコロナ禍、小学校や幼稚園・保育園でもこどもたちが常時マスクを着用しているのが当たり前になってきました。
そんな中、日本の子どもの約3割に、日常的に口が開いてしまう「お口ぽかん(口唇(こうしん)閉鎖不全)」の症状があることが、新潟大学などの研究グループの調査で明らかになりました。
マスクをしていると息苦しいので口が開いてしまうのです。親御さんには口元が見えないため気づきにくく、口唇閉鎖不全のお子さんが増えています。
「お口ぽかん」が日常的になると、様々なトラブルを引き起こす可能性があるため、注意が必要です。

 

★「お口ぽかん」がもたらす悪影響

●ウイルスに感染しやすくなる
鼻呼吸は鼻がフィルターの役目をしてウイルスの侵入を防いでくれます。しかし、口呼吸ではウイルスが入りやすく、風邪をひきやすくなり、コロナなどの感染症にもかかりやすくなります。

●姿勢が悪くなる
口呼吸になるので、あごが下がって舌を前に突き出すようになり、猫背になってきます。

●虫歯や歯周病、口臭の原因になる
口呼吸によって口の中が乾燥し、唾液による自浄作用が働かなくなるので、口内細菌が繁殖したり、食べかすが残ってしまったりして、むし歯や歯周病のリスクが上がり、口臭の原因にもなります。

●歯並びが悪くなり、顔貌が変化する
幼少時から成長期にかけて常にお口が開いている状態が続いていると、お口周りの筋肉やあごの骨の発達不全が起き、顔の歪みが生じて、歯並びに影響が出ることがあります。
怖いのは、「アデノイド顔貌」と呼ばれる、顎が後退し口唇が飛び出した、「お口ぽかん」特有の顔つきになってしまうことです。

 

★「お口ぽかん」を予防しよう

●口周りの筋肉は、「あいうべ体操」で改善できます。
「あいうべ体操」とは、口呼吸を鼻呼吸に改善していく簡単な口の体操です。食後に10回、一日30回を目安に地道に続けると、舌力がついて自然と口を閉じることができるようになります。
次の4つの動作を1セットとして、順にくり返します。声は出しても出さなくてもかまいません。毎食後に毎日続けましょう。
(1)「あー」と口を大きく開く
(2)「いー」と口を大きく横に広げる
(3)「うー」と口を強く前に突き出す
(4)「ベー」と舌を突き出して下に伸ばす

 

★早めの治療が大切です

お子さまの「お口ぽかん」がみつかった場合は、早めに歯科医院で相談しましょう。早ければ、口腔筋機能療法(MFT)や予防矯正によって治療することができます。